1967年の創業以来、縁あって神戸製鋼製の建設機械の修理を行う事があり、それがきっかけとなって同社製のコンプレッサーと共に歩む事になりました。同社のスクリューコンプレッサーはスウェーデンのSRM社との技術提携の関係で日本国内では先陣を切っていました。開発は大型機からでコンセプトは脱公害即ち低騒音・低振動だったと思われます。

東海道新幹線を始め各地の新幹線の着工と共に隧道工事でコンプレッサー使用にあたり、圧縮空気を断続的に使うため、使わない時の節電対策をゼネコンから要求された事もあって、当時から同社の省エネルギー化の研究・開発も進んでいたと思います。

最新の機種になるまで60余年に亘る変遷がありましたが、弊社が担当しているユーザーの中で当時製造された150KWと550KWのコンプレッサーが各1台ですがそれぞれ埼玉県と栃木県で現役で稼働している事からも神戸製鋼製コンプレッサーが如何に頑丈であるかの証左でもありましょう。

この150KW機の空気量が26.0m³/minで最新機種までの最大値が27.5m³/minで約5.5％の僅差ですから能力的にも完成度が高かったといえると思います。

このような機械に魅せられて半世紀を共に過ごせている事を心底嬉しく、またお世話になった方々にこの機会を借りて心から感謝している事をお伝え出来れば幸甚です。

創業者 押鐘 耕道